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ムラカワコラム

粉体塗装の膜厚はどのくらい?測定方法や溶剤塗装との違いについて

粉体塗装の膜厚はどのくらい?測定方法や溶剤塗装との違いについて

粉体塗装や溶剤塗装により、金属等の表面に形成される塗料の層・膜の厚みのことを「膜厚」と言います。塗装において膜厚は、製品の性能や外観性を左右する重要な要素の一つです。

そこで今回は、職人による手吹き塗装にこだわり、幅広い品目の塗装に対応するムラカワが、粉体塗装で形成可能な膜厚の目安や測定方法、溶剤塗装との違いについて解説していきます。

併せて、ムラカワで対応可能な粉体塗装の膜厚についても紹介していきますので、粉体塗装の一般的な膜厚や、形成できる膜厚の目安を知りたいという方は、ぜひ参考にご覧ください。

粉体塗装における膜厚の目安は?

粉体塗装とは、顔料・樹脂・添加物を粉末状にした粉体塗料を使った塗装方法の総称です。

「パウダーコーティング」とも呼ばれる塗装方法であり、静電気で塗料を付着させる静電粉体塗装、または熱によって塗料を付着させる流動浸漬塗装の2種類に大別することができます。

また静電粉体塗装と流動浸漬塗装、どちらの方法でも200度前後の高温で焼き付けて塗膜を乾燥・硬化させる焼付乾燥の工程を経るため、粉体塗装は、焼付塗装の一種にも分類されます。

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対して、顔料・樹脂・添加剤に溶剤を混ぜた液体塗料を使用する塗装方法のことを、溶剤塗装と言います。粉体塗装と溶剤塗装、両者の大きな違いとしては以下2点が挙げられるでしょう。

塗料に溶剤、VOCが含まれているかの違い 粉体塗装では、有機溶剤が含まれていない粉体塗料を使用するため、塗装時に人類や地球環境にとって有害とされるVOC(揮発性有機化合物)がほとんど発生しない。
塗膜を作る塗料の粒子の大きさの違い 粉体塗料の粒子は、溶剤塗料の粒子に比べて大きいため、被塗物表面への付着率が高く、高膜厚な膜厚を形成しやすい。

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粉体塗装の膜厚は溶剤塗装に比べ厚いのが特徴

ここまでに見てきた通り、粉体塗料の粒子は溶剤塗料に比べて大きいため、粉体塗装では一度塗りでも均一に、かつ高膜厚な塗膜を形成できるところが大きな強みであるとされています。

また以下のような点も、厚い膜厚を作れる粉体塗装だからこその強みだと言えるでしょう。

  • 被塗物表面と空気がしっかり遮断されるため、耐候性や耐熱性、防錆性能が上がる
  • 厚い塗膜は柔軟性も高いため、気温等の変化による被塗物金属の伸縮にも耐えられる
  • 被塗物表面に、重厚感や立体感のある外観性、質感を付与しやすい など

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具体的には、一般的な溶剤塗装の約2倍となる60ミクロンの膜厚が基本となるため、溶剤塗装よりも短時間で厚く強固な塗膜を形成できます。ただ一方で塗料の特性上、30ミクロン以下の薄膜の塗膜を形成することには向いていません。

粉体塗装等で形成する膜厚の測定方法

冒頭でも述べたように、塗膜の膜厚は、被塗物である製品の機能を大きく左右する要素です。

そのため粉体塗装を行う際は、被塗物となる製品の材質や用途、想定される使用環境等に合わせて、必要な性能を獲得できるように塗膜の膜厚が設定・厳守されていなければなりません。

そこでここからは、粉体塗装をはじめさまざまな塗装製品の品質検査の一環として実施される膜厚検査、つまり塗装製品の膜厚を測定する時の代表的な方法について、紹介していきます。

一般的に、塗装の膜厚を確認する際には膜厚計と呼ばれる計器を使用します。膜厚計にはいくつかのタイプがありますが、大きく接触型、非接触型の2種類に分けられるでしょう。

接触型膜厚計の具体例
  • 電磁式膜厚計
  • 渦電流式膜厚計  など
非接触型膜厚計の具体例
  • 超音波膜厚計
  • 赤外線膜厚計
  • 分光干渉式膜厚計  など

なおムラカワにおいては、主に磁性(磁場に反応する性質)がある金属素材の表面に非磁性の樹脂系塗料で塗膜を形成することにより、金属製品への各種塗装を実施しております。

そのため塗装後の膜厚測定には、接触型膜厚計の一種である電磁式膜厚計を使用しています。

電磁式膜厚計は、磁石が入ったプローブと呼ばれる短い針のようなパーツを測定対象物に接触させることにより、基材である被塗物金属と磁石が引き合う力(磁力の強さ、磁束密度)の変化を確認して、塗膜の膜厚を測定する仕組みです。

膜厚検査に使用する計器の種類は、塗装業者や基材となる被塗物の材質、そして使用する塗料の種類・性質によっても変わってきますが、一つの例として、覚えておいてくださいね。

【関連情報】ムラカワにおける塗装品目の実績、対応可能な粉体塗装の具体例はこちらから

ムラカワで対応可能な粉体塗装の膜厚は?

ムラカワで対応可能な粉体塗装の膜厚は?

一般的に塗膜の膜厚は、厚ければ厚いほど、被塗物の耐食性や耐熱性、耐久性、耐候性などの保護性能を向上させてくれます。もし、自社製品に対して「とにかく高い耐久性を持たせたい」と考えていたり、「屋外や長期間の使用を前提とした金属製品の塗装方法を探している」という場合は、粉体塗装は非常に魅力的な選択肢の一つとなるでしょう。

なおムラカワでは、熟練職人による手吹き塗装にて、150〜200ミクロンまでの膜厚の静電粉体塗装に対応しております。もちろん、上記膜厚の範囲内であれば、製品の用途やお客様のご希望に合わせて塗膜の厚みを具体的にご指定いただくことも可能です。

短納期での出荷にも臨機応変に対応いたしますので、静電粉体塗装に対応できる塗装業者をお探しの際には、ぜひ一度、ムラカワまでお気軽にお問合せください。

【関連情報】ムラカワ各工場における主要設備のサイズ、事業内容等の情報はこちらから

静電粉体塗装に関する各種ご相談は、確かな知識と技術の「ムラカワ」まで!

ムラカワでは広島市安佐北区を拠点に金属焼付塗装やメラミン塗装をはじめ、アクリル塗装、ウレタン塗装、フッ素塗装、粉体塗装などさまざまな塗装に対応しています。

最新機械にも負けない職人技で、目指しているのは世界一の塗装屋です。
「確かな技術で明日を彩る」をモットーに、日々社員一人一人が塗装の知識を深め、技術や品質の向上を求めながら適正価格でお客様が信頼できるサービスを提供するよう努めています。

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